なんども言うけども。
PV = nRT
は、
ΔPΔV = nRΔT
とはならんぜよ?
PV = nRTに変化量(Δ)は代入できない。
これは、常識だ。
ここを間違えて、
解答をミスってしまう学生がいかに多いことか。
はあ。
ちゃんと理解してね?
PV = nRTに変化量(Δ)は代入できない。
代入できるのは変化量ではなく、その時のそのままの値だ。
実測値なのだ。
でも、「圧力が一定のとき、PΔV=nRΔT」だよね?
そう。
これが、勘違いの原因。
熱力学では、
Δを含んだ公式が出てくるのだよ。
あーあ。
これに騙されてやんの。
たとえば、
圧力が一定のとき、PΔV=nRΔT
ってね、
PV = nRT
の変形に過ぎないのだ。
同じ式。
代入したのではなく、
計算で出した式ね。
これ、自分で出せるようになりましょう。
原理を知っておけ
ってことです。
うん。
では、いきましょうか。
「公式:PV=nRT」→(P+ΔP)(V+ΔV)=nR(T+ΔT)なら代入できる。
変化前の値と、変化後の値の関係ですね。
圧力の変化をΔP、
体積の変化をΔV、
温度の変化をΔTとすると、
変化前:P、V、T
変化後:P+ΔP、V+ΔV、T+ΔT
とおけますよね?
だからこの変化後について、
PV=nRTに代入すると、
「公式:PV=nRT」
↓
(P+ΔP)(V+ΔV)=nR(T+ΔT)
ここで、
圧力が一定(定圧変化)とすると、
ΔP=0 だから、
(P+ΔP)(V+ΔV)=nR(T+ΔT)
↓(ΔP=0)
P(V+ΔV)=nR(T+ΔT)
↓
PV+PΔV=nRT+nRΔT
↓
nRT+PΔV=nRT+nRΔT
(PV=nRTは常に成り立つ)
↓
PΔV=nRΔT
となりますね!
これが、
圧力が一定のとき、PΔV=nRΔT
の正体。
ただただ、
PV=nRTから計算しただけ
なんですわ。
な?
熱力学の公式は、
PV = nRT
ΔU = Q + W
だけ。
ほかは、
これらの式の変形。
間違えず、覚えておいてください。