(https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400239120.pdf)

 

 

どうも、白滝です。

 

 

今回は、エネルギー保存則と、熱力学を合わせた問題。

 

 

とくに、(1)〜(3)は、

公式の暗記と数学(算数計算)のお話ですね。w

 

 

ええ。

 

 

(1)で公式を出して、

(2)(3)では手元にある式を組み合わせて、目的の式に変形するって話。

 

 

ひとつアドバイスするとすれば、

与えられた条件と公式を目の前にちゃんと並べて、

NGな変形はせずに、丁寧に変形するってことね。

 

 

では、まずは公式と条件を並べてみましょうか。

 

今回は熱力学なので、使う主な公式はこれだな。

$PV=nRT$

$ΔU=W+Q$

 

また、今回はピストンが断熱なので、

$Q=0$ ですね。

(エネルギーが熱として外に出ていかない)

 

そして、問題文で与えられた、

ポアソンの法則 $pV^{\frac{5}{3}} = \text{一定}$

また、$n=1$

 

単原子分子理想気体だから、

$C_v=3/2 R$

 

 

うん。

 

これらはパッと出るはず。

(出ないならただの知識不足だな。w)

 

 

また断熱条件で、エネルギーが熱として外には出て行かないため、

台車とピストンでエネルギー保存則の式が立てられますね。

 

 

ええ。

 

そんだけです。

 

 

あとは、(1)に当てはまる公式を書いて、

(2)(3)では算数計算をすればいいだけ。

 

 

(Gemini3の回答)

 

(1) 初期状態のエネルギー

  • 質量 $m$ の台車が速度 $v_0$ で運動しているため、運動エネルギーは $K_0 = \frac{1}{2}mv_0^2$ です。

  • 気体は1モルの単原子分子理想気体であるため、温度 $T_0$ における内部エネルギーは $U = \frac{3}{2}nRT$$n=1$ を代入して、$U_0 = \frac{3}{2}RT_0$ となります。

(2) 温度の比

系全体(台車+気体)は断熱されており、摩擦等もないため、全エネルギーが保存されます。

時刻 $t_0$ での全エネルギーは $K_0 + U_0$ です。

時刻 $t_1$ では台車の速度が $0$ (運動エネルギーが $0$)になるため、全エネルギーは気体の内部エネルギー $U_1$ のみとなります。

$$U_1 = K_0 + U_0$$

内部エネルギーは絶対温度に比例するため、$U_1 = \frac{3}{2}RT_1 = \frac{T_1}{T_0}U_0$ と表せます。

これを代入して整理すると、答えが求まります。

$$\frac{T_1}{T_0}U_0 = K_0 + U_0 \quad \Rightarrow \quad \frac{T_1}{T_0} = \frac{K_0 + U_0}{U_0}$$

(3) 体積の比

断熱変化において、ポアソンの法則 $pV^{\frac{5}{3}} = \text{一定}$ が成り立ちます。

理想気体の状態方程式 $pV = RT$ (1モルの場合) より $p = \frac{RT}{V}$ を代入すると、

$$\left(\frac{RT}{V}\right) V^{\frac{5}{3}} = R T V^{\frac{2}{3}} = \text{一定}$$

すなわち、$T V^{\frac{2}{3}} = \text{一定}$ となります。

これを時刻 $t_0$ と時刻 $t_1$ の状態に適用します。

$$T_0 V_0^{\frac{2}{3}} = T_1 V_1^{\frac{2}{3}}$$
$$\left( \frac{V_1}{V_0} \right)^{\frac{2}{3}} = \frac{T_0}{T_1}$$

両辺を $\frac{3}{2}$ 乗して、$V$ の比の形にします。

$$\frac{V_1}{V_0} = \left( \frac{T_0}{T_1} \right)^{\frac{3}{2}}$$

ここに、(2) で求めた温度の比の逆数を代入すると完成です。

(答え:$\frac{V_1}{V_0} = \left( \frac{U_0}{K_0 + U_0} \right)^{\frac{3}{2}}$)

 

(4)はエネルギー保存則と運動方程式の話。

 

結論からいうと、

①エネルギー保存則で終わりの速度が$-v_0$と計算し、

②台車の運動方程式から$t_0$から$t_1$までのグラフの傾き(加速度)が下に凸

と示せばOKです。

 

 

だから、

エネルギー保存則が使えるか?

運動方程式が立てられるか?

 

ただ、そんだけの問題。

 

 

いいですか?

 

 

超基本を聞いているのですぜ。

 

①エネルギー保存則で終わりの速度が$-v_0$と計算

エネルギー保存則より、ピストンが元の状態に戻った$t_2$以降の台車の運動エネルギーは、ピストンを押す前($t_0$以前)の台車の運動エネルギーと等しくなる。

($\frac{1}{2}mv_2^2=\frac{1}{2}mv_0^2$、つまり$v_2^2=v_0^2$)

ピストンを押した後は進行方向が逆となるため、$v_2=-v_0$。

 

②台車の運動方程式から$t_0$から$t_1$までのグラフの傾き(加速度)が下に凸と示す

運動方程式は、ちゃんと立てられますか?という問題。

 

早速立ててみると、

 

台車はピストンからしか力を受けない

+

ピストンは気体から$pS$(気体の圧力$p$、ピストンの面積$S$)の力を受けている

 

ことがわかるので、

$ma=-pS$ と立てられますね!

(ピストンから受ける力は、常に負の方向)

 

これを加速度$a$で整理すると、

$a=-S/m p$ となり、

 

ピストン内の圧力$p$が大きくなるほど、

グラフの傾き$a$は小さくなることがわかります。

 

$t_0$から$t_1$までピストン内部の体積$V$は減少していることから、

(ポアソンの法則 $pV^{\frac{5}{3}} = \text{一定}$より)

$t_0$から$t_1$までピストン内部の圧力$p$は増加しているため、

 

$t_0$から$t_1$まで、ピストン内部の圧力が増加し、グラフの傾き$a$は小さくなる。

 

 

これが、答えですね。

 

 

$t_0$から$t_1$まで、グラフの傾きがだんだんと小さくなっている番号を選んであげればいい。

 

加えて、①から、

終わりの速度$v_2$が、$-v_0$となっている番号を選べばいい。

 

 

(4)は、そういう問題です。

 

 

では、また次回!

 

次回は第3問の問Ⅱを解説していきまっせ。