目次
知ってました?体重は「重さ(N)」じゃないんです。
体重って「体の重さ」と書くんですが、
これって重さじゃないんですよね。
え、重さって書いてあるじゃん!?
と思うんですが、これが日本語の悪いところ。
質量と重さを混同してしまう諸悪の根源は、
実は、日本語にあるんです。
体重って略語なんですよ。
体重=「体の重さ(を質量[kg]に換算して表したもの)」が正解です。
体重って、略語なんですよね。
メタボが「新陳代謝」という意味しかもたないように、
略すことで本来の「意味」が消えているんですよね。
デパートが「デパートメント(分割された)ストア(お店)」の略で、本来の「お店」という意味が抜けてしまっているように、
日本語は略語になって、本来の意味が消えている単語が多いんです。
ね?
わけがわからないでしょ?
だから、単位に注目してみてください。
キログラム(kg)が質量です。ニュートン(N)が重さです。
体重は〇〇kgと表すので、体重って「質量」のことを言っているんです。
正しく言うと、
体重=「体の重さ(を質量[kg]に換算して表したもの)」
なんですよね。
略したせいで、
「質量(kg)」という本来の意味が抜けてしまっています。
体重計って、実際には、
「乗った人の重さ(下向きに押す力[N])」を計って、
「それを重力加速度g(=9.8m/s²)で割った数値」(=質量[kg])を表示しているんですね。
体重=「体の重さ(を質量[kg]に換算して表したもの)」
これ、覚えておいてください。
F=maのFに代入するのが重さで、mに代入するのが質量です。
質量と重さの違いの話に戻りましょう。
運動方程式 F=ma の、
Fに代入するのが重さで、mに代入するのが質量。
ぶっちゃけ、これです。
運動方程式は
[力(N)]=[質量(kg)]×[加速度(m/s²)]
ですよね。
この[力(N)]に代入するのが重さ、
[質量(kg)]に代入するのが質量なんです。
質量は「その物体の動きにくさ」です。
同じ力を加えても、
大きな岩よりも小さな小石の方が動きやすいじゃないですか。
それは、大きな岩の方が小さな小石よりも質量が大きいからです。
大きな岩は動きにくい。
小さな小石は動きやすい。
それを数値化したのが、質量です。
質量=「その物体の動きにくさ(kg)」
力、ではないんですよね。
やっぱり、質量と重さは『単位』が違う。
質量と重さは、単位が違います。
質量は「キログラム(kg)」、
重さは「ニュートン(N)」と言いました。
これって、速さ(m/s)と加速度(m/s²)以上に違います。
質量と重さって、そもそも次元が違うんです、次元が。
質量は「その物体の動きにくさの『定数』」(kg)
重さは「「その物体が地球の中心に引き寄せられる『力』」(N)
質量は、「その物体の動きにくさ」を表します。
大きければ大きいほど、物体はちょっとやそっとでは動かない。
重さは力です。パワーです。単位にNがつく、れっきとした「力」です。
「物体が地球中心に引き寄せられる力」を重さと言います。
つまり、
質量は「その物体がどれだけ動きにくいか」を数値化したもので、
「その物体にはたらく力」ではないんです。
重さは力であって、質量は力じゃない。
この違いを押さえておきましょう。
質量と重さの違いって?まとめ
体重は「重さ」じゃない。
→体重は〇〇kgと表すので、体重って「質量」のこと。体重=「体の重さ(を質量[kg]に換算して表したもの)」が正解。
質量は「その物体の動きにくさの『定数』」(kg)
重さは「「その物体が地球の中心に引き寄せられる『力』」(N)